【演劇】ペンギンプルペイルパイルズ「ゆらめき」を観劇!(ロバート・コペンハーゲン)2007.10.27 22:51

ペンギンプルペイルパイルズの第12回公演「ゆらめき」を観て来ました!東京・武蔵野市の吉祥寺シアターで!

今年6月に三軒茶屋のシアタートラムで観た「ワンマンショー」の再演もすごく楽しかったんですが、今回のお芝居も今回のお芝居で、かなり満足できました……って言っても、正直僕なんて演劇のレビューを書けるほど演劇なんて観ちゃいないわけで、演劇を語るための自分なりの言葉を依然として持ち合わせていないことに、本当はものすごく引け目を感じているんです。でも、そんなことを気にしていたら一向に「お米ニュース」なんて書けないので、とにかく言い訳はこのくらいにして、グダグダといつも通りの拙い感想文でも書いていくことにします。よ~し、書くぞ書くぞー!

演劇の笑いって、なんだかよくわからないものが多いです。はっきり言ってしまえば、全然笑えないものが多い。でも、なぜか自分以外の客は結構笑っている。この感じ、すっごくイヤです。「ここ、笑うべきポイントなんだろうなぁ」とは、わかるんです。いちいちわかる。でも、だからって自然に笑えるポイントじゃない。「ここ、笑うべきポイントだって、私はちゃんと気づいてますよー」ってことを表すために、自分以外の客は声を出して笑っているんじゃないかって、胸クソ悪くなったりする。映画でも、そういうことってよくあります。ウディ・アレンのコメディなんて、声を上げるほど笑えるシーンなんてほんとはほとんどないんです。僕が散々絶賛しているモンティ・パイソンだって、ニヤニヤこそしても、思わず声を上げてしまうようなネタなんてほとんどない。率直に言って、7割方はスベってるんです(有名な「死んだオウム」や「バカ歩き省」のスケッチも、ほんとはそこまで笑えやしない!)。

そんな中、「ゆらめき」はちゃんと笑えました。びっくりするほど自然に笑えた。それってスゴいことだと思います。と言っても、単に笑えるだけの劇でもない。登場人物がどんな人物なのかを了解することもままならないのに、どんどん劇中の会話は広がっていく。さっきまで笑っていたと思ったら、今度は泣いている、そのまた次には怒っている……。舞台の上で登場人物の喜怒哀楽がゴッチャゴチャに錯綜する上に、会話の中身のどこまでが事実でどこまでが嘘なのかも全然よくわからない。ほんとによくわからない。それこそ最後の最後まで、よくわからない。でも、その「よくわからない」がそっくりそのままエンターテイメントとして成り立っている。これはやっぱりちゃんと笑えるからです。戯曲も演出も役者の演技も全部噛み合っているからこそ、笑いを媒介としつつ、「わからない」ということそれ自体をエンターテイメントに変えるなんていうアクロバティックなことが可能になっている。スゴい。そんなわけで、改めてこの劇団の持っている力を思い知らされました、今回のお芝居で。

ちなみに、書いても特に問題ないと思うので書いてしまいますが、僕が観に行った日にはラーメンズの片桐仁さんも来ていました。風貌もさることながら、笑い方も独特なのですぐにわかってしまいました。あ、「エレ片のコント太郎」(TBSラジオ)いつも楽しく聴いてます。応援してます、がんばってください!!!

(ロバート・コペンハーゲン)2007.10.27 22:51


映画『天然コケッコー』を見たので、その感想でも書こうかと思います。当サイ トのロバート・コペンハーゲンくんも見てコラムにしているので、そちらを読んでから今日の僕のやつを読んでいただきたい。ストーリーとか書いてありますし、また同じ映画のレビューを書くという初の試みなので、是非両方とも読んで欲しいというのもありますし。
 
ロバートくんは東京で封切られてすぐ見たようですが、僕は実家に帰省したついでに、名古屋市の伏見というところにある映画館で八月半ばに見ました。
 
お話はロバートくんが述べているように、そよちゃんと大沢君の二人と、その周 りの人々の日常がメインです。話の中心はやはり若い二人なわけですね。そりゃもう、どうしよもなく瑞々しい一方で、変にリアルな場面もあったりして、二人の関係が見ていてコンニャロ!と思うことなく進んでいき、心地よく、そして最後には切なくなる出来になっていると思います。
 
 
さて、この映画を見た多くの方はそよちゃんとか大沢君あたりに意識がいっちゃうのが当然だと思うんです。しかし、僕はそうではなかったのです。僕がこの映画で変に力を見てしまったのは、なにを隠そう、この田舎に住んでいる大人たちだったのです。
 
たとえばそよの両親であるとか、村の郵便局員しげちゃんだとか、床屋や雑貨屋の人であったりとか学校の先生だとか。そういう人たちを見ていました。
 
なんでそんなとこばっか見てたのかっつーと、僕自身と重ねてしまったからです。僕は今でこそ東京の大学に通い、新宿も渋谷も武蔵境も闊歩しておるわけですが、高校まではコンビニさえろくにない田舎で育ちました。そして、僕も大学に出てきて二年と半年。就職活動も始まり、そろそろ身の振り方考える年です。そうすると、やっぱり東京に残るのか、地元に就職するのかっつー問題になるわけですわ。僕は私大の文学部なんで就職っつってもたかが知れとるわけですよ。まあおそらく必死こいて就活しても、「文学やってたからなんなの?」などと言われたりして、軒並み不採用で、ほんとどうなるかなんか分かったものではありません。だったら、少ないお給料でひいひいと東京に住むよりも物価も安い地元で安定した仕事でもして、子供育てて家建てて、のんびり暮らすのもありかなあ、などとも思ったりもするわけですね。でも退屈な田舎に戻るのはどうも…、ということも考えてしまいます。イオンに行くと絶対知り合いと会って、20になっても中学時代の同級生の誰と誰が付き合っとるだとかいう話してて、しかも牛臭い。気が滅入ります。
 
そうすると、僕の関心っつーのは退屈な田舎に暮らす大人たちに向けられます。
 
そこには生まれてこの方ずーっと先祖代々続く土地から出ることなく暮らしている人々がおるわけです。
 
どんな感覚なんだろう。生まれ育った地元に暮らし、そこで一生を終えるということは。
 
それを見て思ったことは、やっぱり田舎に閉じこもるっつーのは僕の生活には合ってないのかなあ、ということです。地元の学校出て公務員やって、昔っからの知り合いと結婚して…。それはそれでいい人生だとは思うんですけど、 やっぱり僕の中には確実に、それを望んでいない僕がいます。シゲちゃんみたいにはなりたくないわけです。
 
というわけで、しばらくは僕は地元には戻ることはないと思います。この映画見てそんなこと考えた奴も少ないと思いますが。
 
 
まあ、感想っつーか身の上話になりましたけど、そんな感じです。いい映画ですよ。
 
 
ちなみに、僕の実家はこの映画の監督、山下敦弘の出身地のすぐ近くです。

(鈴木アキヒロ)2007.10.22 23:32