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| くるり、NEWアルバム「ワルツを踊れ」をリリース!(ロバート・コペンハーゲン)2007.06.28 22:10 |
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始まりから<終わり>が始まり、終わりから<始まり>が始まる。
始まりはいつだって<終わり>を内包しているし、終わりはいつだって<始まり>を内包している。悲しみを湛えたまま<終わりの予感>に満ちた始まりへと足を踏み入れようとする人の姿は、この上なく美しい。終わりの中に含まれたほんのわずかな<始まりの予感>を手繰り寄せ、涙を拭って前を向いて歩き出す人の姿もまた、この上なく美しい……。
くるりの最新アルバム『ワルツを踊れ』には、<始まりの予感>と<終わりの予感>の狭間で揺れ動く気持ちをあくまで肯定的に描いた、実に美しい音楽がたくさん詰まっています。冒頭のインスト「ハイリゲンシュタッド」で心がざわめき、2曲目の「ブレーメン」で大いなる<始まりの予感>に胸が高鳴り、そして、3曲目の先行シングル曲「ジュビリー」で記憶の奥底に眠っていた言い知れぬ感情をぐいぐい引っ張り出される……この流れ、はっきり言って最強です。その後に続く曲も、「どうせまた寝るんなら、このまま起きずに寝ていよう」とか「どうせ最後には別れるんなら、初めから付き合わずにいる方がいい」とか、そんな怠惰な気持ちを削ぎ落とし、あくまで日の当たる明るい場所へと僕らを誘い出してくれます。
特に、「言葉はさんかく こころは四角」という曲のこんなフレーズが、このアルバムがどんな作品であるかをよく表しているように思います。<終わりの予感>をひしひしと感じる、『ワルツを踊れ』ラストの曲です。でも、やっぱり明るい曲なのです。
いつかきっと君も恋に落ちるだろう
繋いだお手々を振り払うように
明るい話しよう
暗くならないうちに
この恋が冷めてしまわないうちに
マーケティング先行であらゆる作品がつくられ、「コンテンツ」だなんて呼ばれて、次から次へと消費されていく昨今。流行り廃りとは別のところでしっかりと自分たちの音楽を貫いている彼らの姿は頼もしいです。
『ワルツを踊れ』の音楽は、10年後に振り返ったとしても今という時代なんて象徴しないとは思いますが、きっと世代的な記憶ではなくて、もっと個人的な記憶と結びついて、10年後でも忘れ去られない作品になっている……僕は今、そんな気がしています。
