倉持裕 作・演出「ワンマン・ショー」を観劇!(ロバート・コペンハーゲン)2007.06.16 20:35

倉持裕(ペンギンプルペイルパイルズ主宰)作・演出の演劇『ワンマン・ショー』を観てきました! 三軒茶屋のシアタートラムで!


戯曲本(左)と今回の公演パンフ(右)

おもしろかったー! 実は僕、この『ワンマン・ショー』という劇には特別な思い入れがありまして、戯曲も何十回となく読んでいるのですが、それでも新鮮な驚きがいっぱいで、やっぱり最後まで話の繋がりがしっくり来ないままで……あ、いや、でもその「しっくり来ないっぷり」がまた絶妙なんです。ちゃんと「わからない余地」を残してあるのがニクくって。

とまあ、感想はさておき、『ワンマン・ショー』とはどんな劇かと言いますと……応募ハガキに訊かれてもいないことを書きまくる懸賞マニアの男と、その周囲の人物が織りなす奇妙な人間模様。それが時間も場所もバラバラに描かれていく中で、次第に繋がり合って、最終的にはなんと……!?
そんな話です。第48回岸田國士戯曲賞受賞作です。

各場面の時間が前後しまくるので、序盤は出てくる人物の関係性も何もかもがわからないまま話が進んでいきます。だから、若干おいてけぼりの気分を味わう……のも、束の間! 話が進んでストーリー全体が見えてくるのと同時に登場人物の設定や関係性に奇妙な繋がりが見受けられるようになってくると、加速度的に話はおもしろくなって、グイグイのめりこんでいかざるをえなくなっていきます。そのへんのパワー、スゴかったです。そして気がつけば、あっと言う間の2時間。その結末は「なるほどね~! いや、でも……」とわかったようなわからないような不思議な感じで、帰り道になんとなく頭の中で時系列を整理してみたり、「あの人物はもしや!?」とかいろいろ考えてみたりしちゃうこと間違いなしです。

舞台装置もカッコよくて、劇場に入った時にまずビビりました。しかもそれをめちゃくちゃ巧みに使っている。それでまたビビりました。あと、「緑川緑」役の小島聖さんの演技がすごく印象に残っています。妙に色気があってエキセントリックな言動の目立つあの役どころを「これでもか!」ってくらいバッチリ演じきっていて、それにももちろんビビりました。いや~、ビビりました!

あ、今回の再演でこれまでの上演と大きく変わっている点が一つあります。新たな登場人物「灰島」の出現です。「イェロー」が<陽>だとすれば、「灰島」は<陰>。この「灰島」という人物の登場のおかげで話の解釈はしやすくなった気も。いや、余計ややこしくなった気も。どちらにしろ、よくわからないんですけどね、結局。

今回の『ワンマン・ショー』の再演はこれから地方をまわった後、また東京に戻ってくるみたいです。ぜひみなさんチェックしてみてください。特に僕の高校のクラスメイトだったみんなには、もうほんとにぜひ観に行ってみてほしいところ! やっぱこの劇、おもしれーから!