今回考えた人・・・ロバート・コペンハーゲン
スポーツ刈りの人が全員スポーティーだなんて思ったら大間違いだ。
どこからどう見てもスポーツ刈りなのに、オフサイドの意味がわからない人なんてたくさんいるわけであるし、なにより、スポーツ刈りの人が全員スポーティーなのだとしたらスポーツ刈りのJリーガーがもっといたっていいはずである。
ところが実際は、スポーツ刈りのJリーガーを見つけるよりスポーツ刈りの落語家を見つける方がずっと簡単なわけで、スポーツ刈りの人が皆一様にスポーティーであるなどというのは幻想でしかなく、21世紀を生きる僕たちにとって「スポーツ刈りの人はスポーティー」などという考えはもはや全く通用しないものになっているという事実を否定できる者はまずいないだろう(それは、漫画家が全員ベレー帽を被っているわけではないことと非常によく似ている)。
さて、ここで一度、スポーツ刈りが一体どんな髪型なのかわからない読者のために、簡単にスポーツ刈りの説明をしていくことにしよう。
スポーツ刈りとは、前髪以外の部分をバリカンで丁寧に五分刈りにした後、残された前髪に絶妙なエアリー感を出しながら眉の上あたりで綺麗に揃えた、日本男児の最もスタンダードな髪型の一つである。
スポーツ刈りは相手に対し真面目で清潔な印象を与えながらも人間が本来的に持っている攻撃性を全面に打ち出した髪型であり、そのヴィジュアルはまさに「スポーツ」の名に相応しい。
かといって、スポーツに携わる人間が実際にスポーツ刈りを自らの髪型として採用しているのかと言えば決してそういうわけではなく、むしろ落語家の方がスポーツ刈りを積極的に自らの髪型として採用している。
スポーツ選手がスポーツ刈りではなく、落語家がスポーツ刈り……。
これは、非常に興味深い事実である。
この事実を前にすると、ふとこんな疑問が沸いてくる。
「もしかすると落語はスポーツなのでは!?」
落語がスポーツなのだとすれば、落語家がスポーツ刈りを積極的に自らの髪型として採用するのにも頷ける。
そう考えてみると、逆にこうした疑問も浮かび上がる。
「もしかするとスポーツは落語なのでは!?」
スポーツが落語なのだとすれば、スポーツ選手がスポーツ刈りを自らの髪型として採用しないのはごく自然なことのようにも思えてくる。
落語はスポーツ……。
スポーツは落語……。
スポーツ刈りに対する考察が、これほどまでに画期的な仮説を生み出すことになろうとは、一体誰が予想できたであろう。
これは、もしかすると、本当にもしかするのかもしれない。
まさに、大発見。
どうやら今回僕は皆さんに、あまりに大きな「考えるヒント」を出してしまったようだ。

もうこれ以上、僕はスポーツ刈りについて何も言うべきことがありません。
おわり!
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