ライター:チンタ=ポンタ
あえて、誰でも知ってるようなことを紹介したい。でも、誰にも知られずに終わって しまう可哀想なものも紹介してあげたい。だから、目にとまったものを適当に紹介し ます。
第33回 ヒクイドリを紹介します。

飛ばない鳥がいたっていいじゃん。
そんな気持ちから飛ぶことを辞めたのか。

ダチョウの仲間は飛ばない。
走鳥類は皆そうだ。
エミューもダチョウも大柄な身体を持つ。
それに対して小さすぎる翼。
これではまったく飛ぶことができない。
その代わりに発達したのが強靭な脚である。
飛べない代わりに走る。
それが走鳥類の証だ。

ヒクイドリもその例外ではない。
大きな爪のついた3本の指で地面を掴み、鱗に覆われた足腰で強く蹴りだす。
時速50km/hで疾走するのは飛ぶがごとく快感だろう。
時にその脚で人を蹴り殺してしまうほどに優れた脚がある。
もう翼なんて飾りでもいいだろう。

ヒクイドリの名前の由来はその首の赤い肉垂といわれている。
喉の赤い肉垂が火を食べているように見えたことからそう名づけられたようだ。
そんな風に見えるわけないのに。

ヒクイドリサイドからよく苦情がこなかったものだ。
え?火なんか喰えるわけないじゃん。
何?何を食べているかって?
果物とか昆虫だよ。
まあ、たまに小動物の死骸なんかも食うには食うけど。
さすがに火なんか食わねぇよ。
何?火ってうまいの?
そりゃエネルギーにすぐなりそうだけど、実際無理でしょ。
熱いじゃん。
オマエの周りで食ってるヤツはいるのか?
じゃなきゃ、馬鹿なことぬかしてるんじゃないよ、まったく。

実際、その姿を見て真っ先に目につくのは、頭の美しい青の筈だし。
そうでなければ、黒い羽毛でおおわれ、丸みを帯びた胴体だろう。
赤い肉垂は、はっきり言ってその風貌を不気味にしている。
言わばウィークポイントだろう。
そこを特徴として捉えられて、ヒクイドリなんて名づけられても、納得いかないだろう。

江戸時代、オランダの商船が日本に持ち込み、江戸幕府に献上したとされている。
おそらく、このときの日本人のセンスがこんな感じだったのだろう。

そんなこんなでここまでいろいろ文句垂れてきたけど、別にいいんじゃない。
ヒクイドリでも。

以上。