ライター:チンタ=ポンタ
あえて、誰でも知ってるようなことを紹介したい。でも、誰にも知られずに終わって しまう可哀想なものも紹介してあげたい。だから、目にとまったものを適当に紹介し ます。
第25回 バネ足ジャックを紹介します。

切り裂きジャックをご存知だろうか?
1888年のロンドンで少なくとも5人の女性を殺害した殺人鬼である。
その犯行は大胆かつ残忍で、イギリス中を震え上がらせた。
新聞社に署名入りの犯行予告を送りつけるなど、劇場型犯罪の元祖といわれる。
また、犠牲者に売春婦を選んでおり、その犠牲者の臓器を切り取るという異常な行動を起こしている。
犯行は公共の場やそれに近い場所で行われた。
これらの特徴がありながら、真犯人を特定できず、未だに真相は謎である。
また、犠牲者の数も8人説、13人説、20人説とあり、これもはっきりしていない。
容疑者も多数おり、教師や医者などが挙げられている。
複数の犯人による犯罪だという説もある。

この世にも恐ろしい猟奇殺人が起こる数十年前に、バネ足ジャックは登場した。
誰だ、そいつは?
そう言いたいのはよく分かる。
この男は史実の実際の事件を元に生まれた都市伝説である。
切り裂きジャックに比べると格段に怪しい存在である。
当然のことながら正体は不明である。
正体を明かされて、みんなをがっかりさせたりは決してしない。
そういった意味では覆面レスラーに通じるところがあるかもしれない。
エンターテイナーとして。
数少ない彼に対する証言はこうだ。

『銀色の衣装に身を包み、消防士と偽り、出てきた相手に炎を吹きかけたり、ナイフで刺したりして逃走した。』

消防士と偽っといて、炎を吹きかけるあたりが彼のオシャレなところなのだろうか。
あまりセンスがいいとは思えない。
「火を消すはずの消防士が、火を吹きかけてきたらびっくりするだろうな。」
くらいの考えでやっちゃったんだろう。
そう考えないと、消防士の格好をする意味が分からない。

もう一つ。

『バネ足ジャックが数メートルの高さの壁をいとも簡単に飛び越えたらしい』

まあ、こんなものだ。
バネ足の要素は所詮こんなもので、高く飛んでくれれば納得しよう。
そんなに期待もしてなかったし、最低限のことはクリアしているだろう。

証言はこれだけだ。
ヴィクトリア朝末期は快楽的な犯行に手を染めるものがいた。
そうした事件からこうした変な存在ができあがってしまったのだろう。

以上。