ライター:鈴木アキヒロ
中学時代。あの頃僕らは何を考えていたのだろう。頭の中の九割は性欲で残りの一割で遊んだり勉強したりしていたあの頃。そんな時代を少年Sと一緒に思い出してみませんか?
ちなみに少年Sは筆者とは何の関係もありません。マジです。いやほんとに。ほんと ですって。
第52話 プロジェクトS-その48-

どうも。鈴木です。

見出しに「3000円の漫画を買った」と書きましたが、これ本当です。

大友克弘氏の「GOOD WEATHER」という短編集です。ずっと欲しかったんですよ。暇ならお米ニュースにでもします。ほかにも黒田硫黄さんの本とか好きです。

閑話休題。

では続き。どうぞ!


「あ!ああ。チョコね!そういえばあったねバレンタインなんてもんが!」

徹くんがあわてて声を上げます。

「ちょっと都築くんわざとらしいわよ!絶対覚えとったでしょ!?」

深谷さんケラケラと笑いながら突っ込みます。徹くんこれは鉄板で墓穴です。


「いやいや、忘れとった!今言われて思い出した!マジで!」

ああ・・・徹くんもう辞めといたほうがいいのでは・・・。でも中学生くらいの男子ってどうしてこう100%覚えてたにきまってることを「忘れてた!」と言って押し通してしまう生物なんですかねえ。


「うっそー、そんなわけないじゃん!そんな関心の無いフリしちゃってさー。」

「まあ、まあ、そんなにいじめたらんと・・・。」

昭弘くんさすがに止めに入ります。


「ああ、ごめんごめん。あーあ(←笑うのをやめたときに発する声)でもさあ、男の子ってそんなにチョコ欲しいもんなの?」

急に深谷さんが聞きます。


「え・・・。」

昭弘くん、今日はチョコを欲しいことをアピールする日だろ。さあ、言うんだ。「欲しい。」と一言!


「欲しいかもしんない。」

昭弘くんが言うと同時に

「はははは!なにー!素直じゃないわねえ鈴木!二人そろって何よー白々しい!意識しとるなら意識しとるって言って、欲しいんなら欲しいって素直に言えばいいのに!!」

深谷さんの言うことは至極もっとも、大変納得なのですが、それが素直にできないから、多くの男性諸君は苦労してるのさ。


「・・・・。」


ほら、昭弘くん黙っちゃった。確かに恥ずかしいわなこりゃ。


「そっかー、でも鈴木とか都築くんもやっぱ欲しいのねえ。普段そういうことには全く関係ないのにねえ。」

大きなお世話だ。そして何故昭弘くんだけ呼び捨てなんだコラ。

「義理でもうれしいもんなの?」

「そりゃあ、まあ、もらえないよりはいいよな。」

「うちのお兄ちゃん、もう高2なんだけどさ、高校くらいになると義理チョコみたいなのを部活の女の子が男子部員とかに配るみたいでさ、いっぱいもらえるけど義理ばっかだで感動が薄れるって言っとったよ。」


「へえー。」

昭弘くんには年上の兄弟がいないので興味深い話です。

「義理チョコってのもおかしな文化だよな。好きでもないのにあげることに何の意味があるんだ?」

徹くんが言います。

「そりゃあ、やっぱり「あげない」=「好きじゃない」=「嫌い」みたいな風に思われるのを防ぐんじゃないの?もしくは自分のお菓子作りの腕を見せつけて点数稼ぐとかさ。」

女の子ってどうして女の子のことをこういう視点で見るんですかね・・・。たまに怖くなります。

「なるほどな。」


「まあでも何であれ、女の子になんかもらうっつーのはうれしいわな。」

昭弘くんが言いました。最初っから堂々と言えばよかったのに!

「そうそう。」

徹くんもうなずきます。

「なるほどねえ。まあ、そう言われてみれば、そうよねえ。」

深谷さんも同意します。



すると深谷さん。おもむろに立ち上がって言ったのです。


「ねえ、あたしがチョコ作ってあげよっか?」



ここで次回へつづくんだよ!!