ライター:鈴木アキヒロ
中学時代。あの頃僕らは何を考えていたのだろう。頭の中の九割は性欲で残りの一割で遊んだり勉強したりしていたあの頃。そんな時代を少年Sと一緒に思い出してみませんか?
ちなみに少年Sは筆者とは何の関係もありません。マジです。いやほんとに。ほんと ですって。
第45話 プロジェクトS-その41-

さて、そんなこんなの昭弘くん。


お話はなかなか進まず、牧田さんにCDを貸してあげよう、というところで止まっているのですよね。

いやしかし、このお話、ほんとなかなか進まないですねえ。しみじみ


まあ、若者の道楽にもう少しだけお付き合いください。



CDを貸すと一言に言っても、そもそも牧田さんは「**を貸してくれ。」と指定してきたわけではありません。
「鈴木くん、詳しそうだからおススメのCD適当に入れといて!」
と言っただけなのです。

つまり、何を入れるかによって、昭弘くんの評価が大きく分かれるわけですね。
これはある意味、**を貸してくれ、と言われるよりよほどリスキーと言えるでしょう。

しかし、昭弘くんは「鈴木くん、詳しそう・・」の部分だけですっかり有頂天になっているので、そんなリスキーなんてことに気がついているわけもありません。昭弘くんは、信頼されている!というその一瞬の幸せだけで今このときを過ごしているのです。嗚呼なんという刹那的人間!


しかし刹那であろうがなんであろうが、昭弘くんは牧田さんにCDを貸さないといけないわけです。


早速昭弘くんのCD選びが始まりました。


何度も言いますが、昭弘くんは中学生にしてはそこそこのCDやカセットを持っていました。


これは昭弘くんの家が田舎にあって、本とCD以外にお小遣いを使う用がないことなどが理由として挙げられるでしょう。



そして昭弘くんは晩御飯を食べ終わってから、なんと夜中の二時までかかって、CDを選んだのでした。
ほんとに、中学生とか高校生ってどうしてこう無駄なこと始めると遅くまで起きてられるんですかね?でもってテスト前になると途端に起きていられなくなるのはどうしてでしょうね?そしてテスト週間になると無性に部屋の掃除がしたくなるのは何故でしょうね。

まあ、しかし、昭弘くんが悩むのも分かります。ここでは間違っても「スーダラ伝説」とか「U Can't Touch This」とかは渡せんわけですわ。


で、夜中の二時までかけて、昭弘くんは三枚のCDをピックアップしました。

一枚目:
ゆず 『ゆずえん』 
昭弘くんの自信度★★★★★

これはもう鉄板だ、というのをまず一枚目に持ってきた昭弘くん。この10月(昭弘くんの時代です。これ。)に出たアルバムで、2007年現在ゆずのアルバムの中で最も売り上げが多い一枚です。
二曲目の「始まりの場所」から「サヨナラバス」、「センチメンタル」を経て「いつか」へ向かう前半の流れは必ずや牧田さんのハートを鷲摑みである、と昭弘くんは確信していました。そして、できれば、来年の夏は、新舞子もしくは内海の海岸あたりで(注:いずれも昭弘くんの家から近い海水浴場である)センチメンタルな夏を過ごしたいなあ、などと思いながら、デレデレと鼻の下を伸ばしていたのでした。

二枚目:
Carpenters 『A Song For You』 
昭弘くんの自信度★★★★

二枚目で昭弘くんは勝負に出ます。中学生くらいの女の子が最初に洋楽に触れるアーティスト第一位と言っても過言ではないカーペンターズのアルバムをここに持ってきました。そして、そのカーペンターズの中から選んだのは『A Song For You』という、若干マイナーな一枚でした。しかし、昭弘くんは、このアルバムの一曲目の『A Song For You』という曲に惚れ込んでいました。この曲はリチャードが「絶対にベスト版には入れない」と公言している曲で、このアルバムでしか聴けません。おそらく牧田さんも初めて聴くでしょう。そこでグッと心を掴めるのはこの曲しかない!と信じた昭弘くんはこの曲に賭けてみたのです。まさに『A Song For You』だったわけです。


三枚目:
The Beatles 『Magical Mystery Tour』
昭弘くんの自信度★★★★★

三枚目にはもちろんエース格・はずれ無しのビートルズをぶつけます。そして、メジャーな曲が多いこのアルバムを選ぶあたりさすがは中学一年にして、ビートルズをかなり持っている昭弘くんの上手いところと言えるでしょう。全幅の信頼を託します。



さあ、こんな三枚で勝負を挑むことにした昭弘くん。どういう結果が待っているでしょうか?


ところでみなさんは最近好きな人に自分の好きな曲を紹介したりなんてことしてます?
これなかなか楽しいものですから是非やってみてください。好きな人がいなかったら、もし好きな人ができたらこのCDを貸そう!みたいなのを選んでみてもきっと楽しいですよ。さあ、今すぐCDラックの前へGO!自分の集めてきたCDを聴きながら、三枚選んでみてください。



多分夜中の二時になってますから。



次回へつづく・・