ライター:鈴木アキヒロ
中学時代。あの頃僕らは何を考えていたのだろう。頭の中の九割は性欲で残りの一割で遊んだり勉強したりしていたあの頃。そんな時代を少年Sと一緒に思い出してみませんか?
ちなみに少年Sは筆者とは何の関係もありません。マジです。いやほんとに。ほんと ですって。
第35話 プロジェクトS-その31-

いやあ、先週に曜日の感覚がなくなりつつある、という事を誤変換で述べたのですが、

見事に今週曜日を間違えて原稿を落としました。大変申し訳ありません。


いやあ、全然間に合うと思って自信満々に何もしてなかった自分って一体。


そして馬インフルエンザで競馬が中止になった日、あまりにギャンブルがしたくて、わざわざ実家の愛知から岐阜まで競輪をしに行った自分って一体・・・。



さて続きです。


授業開始前の時間に牧田さんとの会話をもった昭弘くん。

最初は昭弘くんの大失態でもうダメかと思われたシーンもありましたが、なんと思わぬ牧田さんの料理トークでその大失態はどこへやら。素晴らしい会話の時間を過ごすことができたのでした。

時間にしたらほんの少しですよ。ええ。朝、学校についてから先生が来るまでのほんの10分ほどの時間です。しかしこのときの昭弘くんにとってはこの10分がどれだけ瑞々しく、素晴らしいものだったか知れません。好きな人と、いや異性として意識した女の子と初めてまともに喋る朝の10分、昭弘くんはこの先この時間をずっと忘れずに生きていくのでしょう。この10分をもう一度味わえるんなら、僕も中学生に戻ってみたいもんです。


「お前すごかったなあ。」

その次の休み時間、ハラマサくんと徹くんが昭弘くんのもとに駆け寄ります。
この場合、名古屋弁ですのでアクセントはインドの「カルカッタ」みたいな感じになります。
もちろん日本語の「軽かった」も名古屋弁では「カルカッタ」と同じです。

「ああ?」

昭弘くん、どうやらあの10分があまりに幸せな時間であったため、ボーっと反芻していたようです。こういうキモい一面をあまりのぞかせなければいいんですけどねえ。昭弘くんも。

「ああ?ってお前、まともに喋ってたじゃんかよ。まあ、向こうに助けられたようなもんだけど。」

「ああ。まあね。ふふふ。」

「なんだよ得意げに。最初はどうなることかと思ったよ。」

「まあ、あれはね。相手の話を上手く引き出した俺の技術だろ。」

「おまえうっとおしいな。」

当時まだ「うざい」という言葉は使う人もチラチラいたもののそこまでメジャーではありませんでした。この後2年くらいたったらみんな当たり前のように使うようになりましたが。

「まあ、とにかく、俺のマーボー豆腐作戦が効いたな。ほら、だから俺の言ったとおりだがや。」

確かに。ジョークみたいな案でしたがまさかここまで大当たりとは。大穴の馬券を当てたような気分でしょう。

「とりあえずプロジェクトSの第一作戦は運も味方して大成功といえるな。」

徹くんがいうと他の二人もうんうんとうなづきました。


「次の作戦を考えんとな・・・。ふふふ・・・。」



昭弘くんの声が三人の間で不気味に響いたのでした。



次回へ続く、