ライター:鈴木アキヒロ
中学時代。あの頃僕らは何を考えていたのだろう。頭の中の九割は性欲で残りの一割で遊んだり勉強したりしていたあの頃。そんな時代を少年Sと一緒に思い出してみませんか?
ちなみに少年Sは筆者とは何の関係もありません。マジです。いやほんとに。ほんと ですって。
第32話 プロジェクトS-その28-

どーも。鈴木です。

テストも終わり(そもそも受けに行ってないのもあるのですが・・・)長い長い夏休みがやってきました。

留学する学生や受け入れが多いせいか、うちの大学は九月の終わりまでみっちり夏休みなのでありがたいです。そこ以外はあんまり好きじゃないですけど、そこだけは気に入っています自分の大学。

まあ何をするかって言われたら結局バイトなんですが、とりあえずだらだらとした生活をしようと思います。


さて、現実世界は夏ですが少年Sはまだ冬も冬です。実はこのお話は正月の年賀状に始まって、まだ始業式開けなんで十日くらいしか進んでいないわけですね。おええ。

ではつづきを。



「とりあえずマーボー豆腐で行けばいいんじゃねえの?」



ハラマサくんは自分の案を押します。
確かに対抗として出たのが「牧田さん好きな人とかいないの?」とかいうアメリカのハイスクールでの枕詞みたいなものでは比べるまでもありませんが。


しかし、アメリカの映画とかドラマとか見てて思うんすけど、むこうってそういうことにあっけらかんとしてますよねえ。「彼氏いないの?じゃあ今度デートしよう、みたいな。」まあ、ドラマの中だけの話で実際はそうでもないのかもしれませんけど。なんで卒業式にダンスパーティーとかやるんですかね。自分なんか絶対パートナー見つかんなくて仮病使ってはけちゃうタイプだと思うんですけど。


閑話休題


「まあ、そうだよな。とりあえず徹の案よりはマーボーだな。」



昭弘くんも同意します。



と、いうわけで、本日牧田さんと昭弘くんがしゃべる際にはハラマサくん考案の『プロジェクトS第一弾 ハラマサおススメの鉄板話題集』より「給食のマーボー豆腐ってそんなに辛くないよね。」という話題で攻めることにしたのでした。


徹くんは学校に着くまでの残りの道のりひたすらに頭をひねってましたけど。彼に春が訪れるまでにはさらに長い年月が必要となりそうです。



さて、教室に着いた三人。まずやはり牧田さんに目が行きます。


いました。かばんの中身を机の中に入れ替えている牧田さん。



「うーむ。やっぱり普通だ・・・。」

ハラマサくんが言います。


「で、どうすんだ?どのタイミングで行くんだ?」

「どのタイミングって?」

「話しかけるタイミングだよ。マーボーの話だから食べる前でも食べた後でもどっちでもいいっちゃいいけど、今向こう一人だしチャンスなんじゃねえのか?」

「うう、そうか。でもやっぱ恥ずかしいなあ・・・。」
昭弘くんここにきて思わぬ弱気。

「バーローそんなことじゃプロジェクトSがちっとも進行しないだろうが!」
「行け!行っちまえ!」

二人は囃し立てます。恋愛相談した友人なんてのは少しでもじれったいとこを見せるとこのように急にイラつき始めてけしかける傾向にあります。



「ほら!行っちまえよ!」



「よっしゃあ!」



昭弘くん、ついにふっきれたのか牧田さんに向かって歩き出しました!



「行け!」

二人は小さく叫びます。







「あーあ、今日の給食はマーボー豆腐かあ!!」


昭弘くん牧田さんに近づきながらおもむろに大声を発しました。



当然のことながら牧田さんはじめ多くのクラスメートが昭弘くんのなぞの発言を聞き、ギョッとした顔で昭弘くんを見ます。




そして昭弘くんはそれらの視線に気がつかぬまま、牧田さんに近づき(注:照れくさくて牧田さんに視線を向けていないので、牧田さんがギョッとした顔で昭弘くんを見ていることに気がついていない)、そしてついに言ったのです。









「給食のマーボー豆腐ってそんなに辛くないよね?牧田さん?」






次回につづく・・・