ライター:鈴木アキヒロ
中学時代。あの頃僕らは何を考えていたのだろう。頭の中の九割は性欲で残りの一割で遊んだり勉強したりしていたあの頃。そんな時代を少年Sと一緒に思い出してみませんか?
ちなみに少年Sは筆者とは何の関係もありません。マジです。いやほんとに。ほんと ですって。
第29話 プロジェクトS-その25-

どうも。鈴木です。

もうすぐテストということなんですが、このテストがうまく終わると、大学でとるべき単位はほぼ9割以上取れたということになります。


まあ、つまりもうほとんど大学に来なくてもOKなわけですよ。


このままちゃんと卒論を書けば卒業。そしてうまくいけば就職なわけです。


まあ、特に何をするわけでもなく、大学生活もほとんど終わったということですね。


なーんか、そういう状況でこうして中学時代を思い出しながら文章を書くというのは、なかなか切ない作業です。
どの大学に行こうか、どんな仕事に就こうか、東京に出たらどんなに楽しいか・・・、そういう事を考えていた時代があったということを思い出しながら現実から眼を背けながらこうして僕は書いているわけですね。

正直中学時代の自分に土下座して謝りたいような気分ですよ。


なんかおセンチな文章になってしまっていけませんね。


ま、いいや、本筋はいりましょう。



とりあえず、昭弘くんの魅力を挙げてみようという話になったものの実際そんなに魅力的でもないんじゃないの、と結論づけるのが自然であるということに三人ともなんとなく気がついたのでした。口には出さなかったものの。

そんな空気の中で
「とりあえずさ、なんとかうまい具合に昭弘をアピールできないものかね?」
と、ハラマサくんが言いました。
「昭弘がかっこよく見えるようなうまいアピールの仕方ってことか?」

「そうそう。そういうこと。あーほら、たとえば、何かの昭弘のかっこよさをアピールできるシチュエーションをこっちで用意してさ、そこでこう、彼女のハートを鷲掴みするわけよ。ほら何かよく漫画とかでもあるがん。」


「ああ、なんかラブラブ大作戦みたいなやつ?」
昭弘くんが言いました。

「ラブラブ大作戦?まあ、そういうネーミングかどうかはわからんけど、漫画とかだと、なんかサクラの不良から助け出すとかさ、そういうのが多いがん。それをなんつーかもっと自然にやるというか・・・。」
ハラマサくんが提案します。

しかし、真剣な顔して「ラブラブ大作戦」なんて言ってるやつと付き合おうと思う女性がいるのかがまず甚だ疑問です。ちなみにこの「ラブラブ大作戦」というのは「漫画とかでもよくあるがん。」という前述のハラマサくんの言葉から勝手に昭弘くんがそれっぽい言葉を勝手に創作しただけなんで気にしないでください。今実際グーグルで「ラブラブ大作戦」検索してみたら結構出てきたんで誤解を招かないように付け加えておきます。

「なるほどね。まあ、詐欺にならない程度ならアリかもな。」
徹くんが言います。

「しかし、それはある程度しゃべったりだとか、一緒に何かをしたりとかして地盤をかためた上でのダメ押しって形でやるのがいいんじゃないのか?いきなりだと空回りしそうだし。」

「確かに。徹の言うとおりだな。まず作戦ありきだと策におぼれる可能性があるし。」
昭弘くんが言います。

「そうかなあ・・・。ええと思ったんだが・・・。」



さて、その後も三人は周りが暗くなってもああでもない、こうでもない、と議論を重ねたのでした。


そして結論としては

1:とりあえず小細工をせず自然に会話することで地盤を固める
2:その上で昭弘くんをうまくハラマサくん&徹くんがアピールする
3:しかる後、また作戦を立てる

というまあ無難な結論に落ち着いたのでした。

中学生が集まってわいわい話すと、結局こういう誰でもすぐに思いつくような安易な結論に落ち着くのだけれども、「話し合っている!」という気分だけで中学生というものは充分楽しいのです。


しかし、そう考えると、年をとってからの「話し合い」というとリアルな感じがして実に嫌ですね。

さて、そして、1の会話作戦は早速次の日の朝から決行されることになったのでした。


いよいよプロジェクト始動です。



つづきます。