ライター:鈴木アキヒロ
中学時代。あの頃僕らは何を考えていたのだろう。頭の中の九割は性欲で残りの一割で遊んだり勉強したりしていたあの頃。そんな時代を少年Sと一緒に思い出してみませんか?
ちなみに少年Sは筆者とは何の関係もありません。マジです。いやほんとに。ほんと ですって。

第23話 プロジェクトS-その19-


鈴木です。

さて、ま、このような流れでついにこのシリーズのタイトルである「プロジェクトS」に行き着いたわけですね。ここまでにまさか20話も要するとは思いもしませんでしたが。


「やはりプロジェクトというからには作戦会議を行って、可及的速やかに目的を達成するのが一番いいだろ。」

ハラマサくんが言いました。

ちなみにこの「可及的速やかに」というのは当時、サントリーから新しく出された「DAKARA」という商品のCMで小便小僧が使っていた台詞で微妙に流行っていた言い回しでした。ちなみに徹くんは「DAKARAは小便を飲んでる気分になって嫌だ。」と言ってあまり好んでいませんでした。小便小僧が今や懐かしの存在ですね。

さて話が小便にそれたので戻しましょう。


と、いうわけで、三人はハラマサくんの案に基づいて、会議をすることにしました。議題はもちろん

「いかにして昭弘くんと牧田さんをくっつけるか」

です。


とりあえず、三人は学校帰りということもありまして、とりあえずアパートの駐車場の隅に腰掛けました。

都会の子はどうか知りませんけど、大体こういう学校帰りなどのときに駄弁るとなると、とりあえずその変のあいてるとこに腰掛けたり、道端にしゃがみ込んだりというのが当時の僕らのスタンダードでした。

コンビニエンスストアやファーストフードの店もほとんどなく(わりと近くにあったのはマクドナルドのみ。他のチェーンは数キロはあったもんです。)公園も通学路近くにはあまりなかったので、こうするほかないといえばなかったのですね。


で、会議は始まりました。

「とりあえず、まず、現在の状況として昭弘のことを牧田さんがどう思っているかを検証する必要があるよな。」
徹くんが言いました。
「なるほど。」
あとの二人がうなづきます。

「とりあえず、先日年賀状が急に来たり、教室で話しかけてきたりと、牧田さんの積極的な行動が目立っているという点からも、牧田さんは昭弘のことが好きか、もしくは最低でも悪いようには思っていないということは間違いないはずだよな。」
「ふむふむ。」
「でもまあ、この先何が起こるかはわからん。何かの拍子で昭弘への熱が急に冷めるかもしらんし、別の男が先に牧田さんに告白してくるやもしれん。」
「ほうほう。」
「だからとりあえず、今「牧田さんは昭弘のことが好きかもしれない」という状況だけどこれを何とか「牧田さんは間違いなく昭弘のことが好き」という状況に持っていけばいいわけだな。」
「おお!」
昭弘くんの頬がだらしなく緩みます。どうしよもねえなこいつ。


「問題はそこにもっていくためにどうすればいいかなんだよ。」
徹くんが言いました。

「やっぱ、こう昭弘の魅力をアピールしてくしかないんじゃないか・・・?」
ハラマサくんが言いました。




「アピールねえ・・・。」


次回へつづく・・・。