ライター:Bro.トシマサ
てんびん座でAB型の人は優柔不断だ、なんてきいたことはないけれど、僕が優柔不断なのはそのせいだとおもう。
そんなわけで、あいまいな僕の、あいまいな考えを、あいまいにつづっていきたい。
第46回 ビルヂング

今さらなんだけれども、「KY」なんて言葉がある。
ほんとに今さらだけど。
もちろん、もう「KY」なんて言葉はすでに新鮮味を失っていて
「チョベリバ」って言葉自体がすぐにチョベリバになったのと同様、
「KY」って言葉自体がKYになるのは目に見えている。

僕の母親は空気が読めないとかいう次元を超えていて
空気って何それ、食えるの?ぐらいの勢いなので
実家に帰った時には、それはまぁイラッとくる。
その反動といってもいいかもしれないけど、
最近は空気が読めない奴にイラッときたなんてことはない。
「空気読め」なんて言う奴のほうによっぽど
イラッとくることはよくある。
というか、年末にそういう奴に遭遇してしまったから
僕は今さらこんなことについて、つらつらと書いているのだ。

去年の年末、僕は新幹線から名古屋駅に降り立ち、
一年を振り返りながら、地下鉄乗り場へ向かって歩いていた。
で、大名古屋ビルヂングが見え始めたとき、そいつはいた。
何やら20人ぐらいの集団に向かって、彼は指示を出していた。
みんなは、おしゃべりに興じていた。
なんというか、空回りの見本のようだった。
で、彼はイライラして「っつか、みんな空気読んで」って言ったんだ。

ただ、それだけの話だ。
で、単に僕はなぜだかしらないけれど、彼にイラッときたのだ。
単純に「空気読んで」って言ったからなのかもしれない。
で、お前の言う「空気」って何なの、と思ったからかもしれない。
「空気読んで」って言う側が想定している「空気」が
絶対的に正しいっていう考えがその裏にあるからなのかもしれない。
で、その「空気」って読む価値あるの、と思ったからかもしれない。
そいつの背後には「ビルヂング」の文字があって
そんな風景に実家に着いて早々出会ったのが
何だか嫌気が差してしまっただけかもしれない。
まぁ、それだけの話だ。

たぶん、「空気を読む」って言葉はなくならないだろうし、
僕ももしかしたらこれからも使うだろう。
でも、その「空気」ってどんだけのもんだろうか。
そう思えば、「ビルヂング」なんてネーミングは
空気もへったくれもないけどなんだかすばらしい気がしてくる。
つまり、こういうことだ。
「KY」はそのうち消えるけど、
「大名古屋ビルヂング」は永久に不滅です。
うん、そういうことだと思う。