ライター:Bro.トシマサ
てんびん座でAB型の人は優柔不断だ、なんてきいたことはないけれど、僕が優柔不断なのはそのせいだとおもう。
そんなわけで、あいまいな僕の、あいまいな考えを、あいまいにつづっていきたい。
第40回 ダッフルコート

もうすでに秋になっていて
そのうちたぶんあっという間に寒くなる。
衣替えをしないといけないとは思うのだけど
だいいち衣替えって何なのかいまいちわからないことに気付く。
制服を着なくなって久しいわけで、
10月になったからといって
すぱっと着るものが変わるわけじゃない。

でも、そこら辺に転がっている服は
徐々に半袖から長袖に変わっていく。
いわば漸進的な衣替えだ。
でも、日常的に「漸進的な衣替え」なんて言葉は使わない。
だから、僕が行っている行為を
衣替えとして説明していいのかどうかわからないけれど
そう説明するしかないのだ。

で、「漸進的な衣替え」をしている間に
僕は新しい服を買いに行く。
たとえば、ダッフルコートだ。たとえばの話だ。
それの値段が12000円だとして
それが安いのか高いのか判断がつかないとき
僕はそれをこれ以降何回着るんだろうか計算してみる。

週3回、5か月、2年とりあえず着るとすると
120回で、1回あたり100円だ。
そして、1回着るたびに100円払ってもいいかどうか
自分に問いかける。
で、僕は驚愕の安さだと思ってだいたい買ってしまう。
もちろん、そのダッフルコートは10回も着ないで
どこかにいってしまうのはご存じの通りだけど。

あらゆる間違いを指摘しようと思えば
120回着るというあまりにもだいたいな計算とか、
12000円のものが100円で手に入るという不思議な考えとか
いろいろ挙げられるだろう。
それに加えて、今この時点で僕が気に入っているダッフルコートを
一年後の僕が気に入ってくれるとは限らない。

僕は、買い物のときにはいつだって
一年後の僕に聞いてみるけど結局わからない。
ましてやダッフルコートだから
2ヶ月後の僕でさえ答えてくれないのだ。
店員さんはもちろん
「お似合いですよ」と答えてくれるだろうけど。

そんな一年後の僕とのコール&レスポンスを経て
「漸進的な衣替え」は進んでいく。
そこら辺に転がっている服は
徐々に半袖から長袖に変わっていく。
あのサイズの合ってないTシャツは
寝巻きに変わっていく。

つまり、こういうことだ。
この世の中に50円のTシャツなんかない、
そこにあるのは5000円のTシャツだ。
あと、こういうことでもある。
ダッフルコートは寝巻きには使えない。
そういうことだ。