ライター:Bro.トシマサ
てんびん座でAB型の人は優柔不断だ、なんてきいたことはないけれど、僕が優柔不断なのはそのせいだとおもう。
そんなわけで、あいまいな僕の、あいまいな考えを、あいまいにつづっていきたい。
第37回 タイフーン

台風が来るものだから、ずっと部屋にこもっていた。
そういえば、一人暮らしをして以来
台風が直撃するのは初めてだ。
入口のドアとベランダのガラスを閉めて、
一人で亀のようにこもる。
ときおり、聞こえる轟音を聞きながら
僕は台風について考えてみる。

結局のところ、台風は楽しいものだ。
もちろん、被害を甚大に及ぼすものだし
おじいちゃんは常日頃伊勢湾台風が
いかに自分を恐怖におとしいれたかを語っていた。
「あの屋根まで、水が・・・」みたいに。
でも、それにもかかわらず台風は楽しい。
台風が来るのが楽しいのか、
台風が来てるのをやり過ごしているのが楽しいのか
台風が去ったあとの開放感が楽しいのかといえば
まあ全部と言っても過言じゃない。
とにかく、台風は楽しい。

なんで台風が楽しいのかについて、
おなじみ茂木健一郎は「進化からの贈り物」だって言っている。
危険がせまったときにワクワクするように進化したってことだ。
もっともらしい答えだけど、
もっと別の側面があるんじゃないかと思う。
僕は「非日常」をみんなで体験できるからだと思う。
「非日常」が来るのを「わぁ、台風来るね」とか話したりして
「非日常」を「わぁ、台風すごいね」とか話したりして
それで、また「わぁ、台風すごかったね」とか話したりして
「日常」に戻っていくのが楽しいのだと思う。
まぁ、非日常をみんなで体験できるのが楽しいのが
進化からの贈り物だって言わればそれまでなんだけど。

で、今回初めて一人で台風を過ごしてみてどうだったかというと
まったく楽しくなかった。
まったくだ。
こんだけ台風は楽しいものだって言ったのはその裏返しでもある。
結局、今回の台風は僕にとって「日常」にすぎなかった。
台風に阻害されるべき何の予定もないから
日常は日常のまま訪れた。
夏休みの一人暮らしの大学生にとっての台風ほど
楽しくないものはないのかもしれない。
そう、台風は「非日常」を「みんな」で体験するから楽しい。
次回はそこら辺に気をつけてみたい。

そんなわけで、また平坦な日常の繰り返しだ。
またって、もっとも非日常すら訪れていないわけだけど。
日常と非日常の境目がわからなくなった僕は
とりあえず日常を豊かにすることから始めようと思って
朝7時に目覚ましをかけて寝ることにした。
たぶん、起きれないけど。