ライター:Bro.トシマサ
てんびん座でAB型の人は優柔不断だ、なんてきいたことはないけれど、僕が優柔不断なのはそのせいだとおもう。
そんなわけで、あいまいな僕の、あいまいな考えを、あいまいにつづっていきたい。
第35回 オノマトペ

僕は擬音をよく使う。

「ガツン」とか「ふわっと」とか「ギューン」とか

そういった類いの言葉だ。

今回の芥川賞受賞作でも擬音をよく使う人物が出てくるらしい。

「タポンテュー」とかそういった類いの言葉だ。

といっても、もちろんまだ僕は読んでいないので

詳しくは知らない。

それでも、僕はそいつの気持ちがよくわかる。

世の中には「ふにゅ」としか表せないものがあるし、

「バスンバスン」としか言い表せないものがある。

でも、それは伝わらないことが多い。

 

例えば、僕が「バスンバスン」としか言い表せないような

出来事があったとする。

で、それを人に話すときに「バスンバスン」という擬音を

使うかといったら、たぶん使わないだろう。

擬音を使うにしても、何かほかの擬音を使うのだと思う。

もちろん、「バスンバスン」という言葉を使って話すやり方も

あるんだと思う。宮川大輔的に。

でも、伝わらないような擬音はたいてい使われない。

あきらかに「バスンバスン」的な何かがあるのに。

まぁ、「バスンバスン」ぐらいなら使うかもしれないか。

 

でも、伝わる擬音と伝わらない擬音があるのは確かだ。

雨が降る時に「しとしと」は使うのに

「しゅとしゅと」は使われない。

僕にとっては「しゅとしゅと」がリアルでも

大多数にとっては「しとしと」がしっくりくるのだろう。

いや、大多数の人も「しとしと」以外の何かの擬音がリアルでも

「しとしと」を使っているのかもしれない。

もちろん、それはみんなに通じるように。

 

で、僕がここで思うのは

「しとしと」って言葉を思いついた人のすごさだ。

いや、「しとしと」って言葉を思いついた人がいたのか

どうかなんてわからない。ほとんどの言葉と同じように。

でも、もし「しとしと」って言葉を思いついた人が

いたとしたら、それはすごいことだと思う。

大多数の人にとってリアルに感じられるであろう言葉を

思いついたこと自体もすごいし、

「しとしと」という言葉ができた瞬間に

もう雨は「しとしと」と降っているように見えてしまう。

それがすごい。

 

で、僕もみんなに伝わるような擬音を考えだしたいと思って

事あるごとに自分なりの擬音を使っていた時期があったのだけど

ほとんどの言葉は伝わらずに聞き返されて

その度に普通の擬音に言い換えるはめが続いたので

今はあきらめている。
スパパンとあきらめている。