ライター:Bro.トシマサ
てんびん座でAB型の人は優柔不断だ、なんてきいたことはないけれど、僕が優柔不断なのはそのせいだとおもう。
そんなわけで、あいまいな僕の、あいまいな考えを、あいまいにつづっていきたい。

第19回 ハウ トゥー ソーリー


僕は、よく悪いお兄さんに絡まれた時のことを想像する。
普通にあやまればいいのか。
あやまるときでも笑顔を見せちゃいけないのか。
目はまっすぐに見ながら謝った方がいいのか。
それとも謝らない方がいいのか。
何かいい逃れ方があるのだろうか。
想像はつきない。

いや、そんなこと想像して何になるかと聞かれても
別に何になるということはない。
でも、自分を想像の中で追い込んで
何が出来るかを考えるのは楽しいといえば楽しい。

いや、何を格好つけているんだろうか。
単に先週、銭湯で怖そうなお兄さんに
絡まれたときのことを思い出しているだけなのだ。
僕が確かに悪かった。
僕はその怖そうなお兄さんのシャンプーを勝手に使ってしまったのだ。


何回も想像してきた、怖そうなお兄さんとの対面。
シチュエーションは微妙に違っていたけれど、
シミュレーションは何回もしてきた。
そんな韻を踏みながら自分を落ち着かせた。
だけど、できたことといえば
真っ裸で素直に謝ることだけだった。
もう、ほぼ土下座に近かった。

でも、そんなものなのだ。
いくらシミュレーションをしようとも
現実はいきなり、想像とは違った形でやってくる。
現実は、妙にリアルなディテールを持って現れて、
そのディテールが現実にリアリティを持たせる。
僕がそのディテールを想像できない限り、
想像が現実に追いつくことは無いのだ。

でも、銭湯で後ろからお湯をぱちゃぱちゃかけられて
「おい、兄ちゃん」と声をかけられ、
その脇を子どもが走って行く瞬間の変な感じの
いろんなディテールはもう想像することができる。
たぶん、今度は土下座せずにすむだろう。
そのはずだ。