ライター:Bro.トシマサ
てんびん座でAB型の人は優柔不断だ、なんてきいたことはないけれど、僕が優柔不断なのはそのせいだとおもう。
そんなわけで、あいまいな僕の、あいまいな考えを、あいまいにつづっていきたい。

第10回 マウンテン 


ほんとうに暖かいけれど、今年の冬は2回山へ行った。
いわゆるウィンタースポーツをやるためだ。
2回っていっても、少ないのかどうかわからないけど、
僕の基準に照らし合わせれば、これは多いうちに入る。
というか、来週も行く予定になっている。
つまり、3回だ。

冬に3回、山へ行くことなんてこれまでなかった。
何か僕の中で今年変化が起こっているんだろうか。
しかも、こんな記録的な暖冬に。

今年、これまでにないほどに暖かいことと、
僕が冬山に行くようになってることの間に
何か関連性があるのかもしれない。

だいたい、冬の山に行くってことはもちろん雪を求めてのことだ。
だけど、今年は暖かいから雪がない。
雪がないのがわかっているのに、雪を求めていく。
雪を求めてはいるんだけど、雪はないのはわかってる。
求めてるけど、求めてはない。
求めてはいないんだけど、求めてしまう。

その微妙な駆け引きが、僕と山の間にあるとして、
多分、今年の気候によって
僕と山は一遍に近づいてしまったんだろう。

そういえば、僕は小さい頃から
山について考え続けてきた。
いや、正確に言えば山と海についてだ。

つまり、いつもどこかで耳にするあの質問だ。
「山と海、どっちが好き?」
僕は真剣に悩んで結局答えを出せないままだった。

いや、いつだって僕はこの手の質問に悩んできた。
「春と秋、どっちが好き?」
「暖かいのと涼しいの、どっちが好き?」
「お父さんとお母さん、どっちが好き?」

そんなのには適当な嘘でごまかしてきた。
でも、山と海、どっちが好きかなんていう質問に
今ならはっきりと答えられる。

これまでにないほど、山に行くようになって
これまでにないような暖かさの中で、
僕と山は、やっと今正直に向かい合うことができた。
何か照れくささがあったのかもしれない。
こんなことは最初からわかっていたんだ。
そう、最初に尋ねられたときから。
でも、はっきりとはわからなかったんだ。
だけど、今なら言える。

海の方が好きです。