ライター:としゆき
生まれは高松で育ちは名古屋、という東京には何ら関係ない人生を歩んできたが、最近上京したのでなんとなく「いまどきの東京」でも紹介することにする。
東京にはあまり詳しくないです。
当コラムはいまどきの京都(Travel@nifty)をはげしくリスペクトしています

第40回 著作者と動画共有サイトについてなど

プリンスが、ロンドンでのツアーを終えたらしい。
EARTH TOURと銘打って行われた公演で、ロンドンのO2ドームというスタジアムでおよそ2ヶ月に渡り全21ステージがパフォーマンスされたとか。
そしてその公演の模様が少しだけ、公式サイト3121.com内にアップロードされていました。

公開されているのは三曲で、JOY IN REPETITON~ANOTHERLOVERHOLENYOHEAD~PEACHというちょっと渋めの選曲です。
演奏の方はというと、粘着質なギタープレイが最高にカッコよく決まっています。プリンスはレコードではそんなにギターを前面に押し出したりはしないんですが、特に近年のライブでは無茶な弾き方をして楽しませてくれます。双子の女性ダンサーの歌はあまり上手くないけど、それはご愛敬。ダンサーの一人を抱きかかえながらギター弾くところがアホでいい。PEACHのホーンもかっこいいです。この映像を見る限りではとても良いツアーだったんだろうなあ。ファンとしてはイギリス人がうらやましいばかりです。

ところでこの映像は期間限定で、オフィシャルサイト上での限定公開となっているわけですが。
パフォーマンス映像のネット公開といえばこの間、プリンスは「自分のパフォーマンス映像が無断でアップロードされている」としてYoutubeなどを相手に訴訟を起こしています。

ほとんど全てのコンテンツはただのデータとなりつつあり、それらが権利者の手を離れてユーザーによって扱われるという潮流は、どうも止まりそうにありません。ならばYoutubeをプロモーションの一部として利用しよう、という動きが若手のアーティストを中心に活発になってきているという流れからすれば、プリンスの訴訟は権利者の立場としては当然の行いではあれど、時代に逆行していると言わざるをえません。

まあ、プリンスは来日公演の際にCDショップを自分の足で回ってブートレグを買い占めて回ったという伝説を持つおばかさんなので(この類のエピソードはいろんなアーティストにあるかな…)、単に自分の作品が自分のコントロール下に置けないという状況が我慢ならないだけなのでしょうけど。ワーナーと揉めたのも全てそれ絡みだったわけだし。

ですが、プリンスのことは置いといても、ユーザーの手によるコンテンツの流通を権利者側が制御できるようにする仕組みはやはり必要ではないのかと僕は思うのです。
Youtubeのような配信スペースを用意する側は概して「違法投稿はうちらだって止めたい(^^)けども、まあ対策しても結局は止まらないから、言ってくれたら削除するから許してお」というスタンスでいます。
そして要請があれば削除の対応は確かにするけど、結局はイタチごっこですよね。
何より動画共有ビジネスが違法コンテンツ無しに成功した例は過去にないので(mixi動画?は知りませんが…)そういう投稿は共有サイトにとっては必要不可欠な物です。なので対応はするという体裁を取りながら、違法コンテンツはなるべく生かしておきたい。
こういった態度は、コンテンツの権利者側としてはマジでむかつくだろうと思います。オレの作品で儲けやがって畜生!!ちったあ金よこしやがれ!!って心理は当然のものです。
ですので、やはり違法投稿を共有サイト側でなく、権利者側が制御できるようにする必要はやはりあると思うのです。技術的に難しいところもあるのかも知れませんが、方法がないわけではないはずです。動画の内容を機械的に検索する技術の開発は色んなところで取り組まれていると聞いたことがあるし、なにより現状は共有サイト側の怠慢から来ているので、まずはそこから改めるべきです。

そしてそのような機能は、動画共有サイトを利用してしまおうと試みているアーティストにとっても便利だと思います。
動画共有サイトがある種のプロモーションとして機能することは間違いないのですが(Youtubeで知名度を大幅に上昇させたOK GOはその代表例ですね)プロモーションの為に野放しにしまくっていたら、いつの間にか全然購入してもらえなくなっていたりする例も多々あるはずです。
正直に言ってしまえば、僕はYoutubeやニコニコ動画で暇に任せてアニメを全話見たりしますが、DVDを買ったことは1回たりともありません。

もちろん需要を掘り起こして利益に繋がる可能性もあるでしょうが、動画共有サイトが権利者にとって最終的に利益をもたらすか害悪でしかないのか、その結論が出たという話はいまのところ僕は聞いたことがないです。今分かっているのは、「うまく利用したもん勝ち」ということだけではないでしょうか。
だから、うまく使えるように権利者側が変わるだけでなく、動画共有サイトの類のサービス側も当然変わっていくべきだと思うのです。まあもちろんユーザーのことも考えなきゃいけないわけですけど。
著作者も著作者の生み出すコンテンツも配信する側も消費者も、これから変化していかなければ芸術産業が成り立たなくなってきたのではないか。そういう過渡期に今僕たちはいるのではないかと、僕は思っています。まずは不当にピンハネしている団体あたりに、真っ先に滅んでもらうべきなのですが。

ああ、なんか具体的な提案は何一つ無くダラダラと書いてしまいましたが、プリンスにはファンの手での流通を拒否したからには、今回のようにオフィシャルサイト上でバンバン公開するなりして欲しいところです。ダウンロード販売とかでも、ファンはきっと購入するわけだし。僕は買います。金払ってでも見たいです。YoutubeばかりかDailyMotionまで全消しなもんだから、もうマジでむかつくぜプリンス。

それにしても今回みたいなことを書くと自分の知恵の浅さがモロに表れてしまいそうでいやだなあ。このサイトにコメント欄が無くて幸いです!!!!!!