ライター:としゆき
生まれは高松で育ちは名古屋、という東京には何ら関係ない人生を歩んできたが、最近上京したのでなんとなく「いまどきの東京」でも紹介することにする。
東京にはあまり詳しくないです。
当コラムはいまどきの京都(Travel@nifty)をはげしくリスペクトしています

第11回 いまどきのTOKYO原宿 


自慢じゃないが、ぼくは、ダサい。

本当に、自慢できることでもなんでもない。「自慢じゃないが」という前置きの後には普通、ちょっと自慢できることが来るはずである。しかしぼくの場合は、自分を顧みても人様に自慢できることなど皆目見あたらないため、ついこんな間違った文を書いてしまうのだ。
だけど許して欲しい、本当にダサいのだから。

いわゆる「おしゃれ」という概念とぼくとの間には、どうしようもないほどの隔たりがあるように思えてならない。ぼくは、外見からしてダサい。元からパッとしないのはもちろん、おしゃれにも疎い。なんたって、冬場の服のパターンが1~2通りしかないのである。これだけで「おしゃれ」とはほど遠いと言える。この冬は毎日同じ服を着て過ごしていたような気さえしてくる。

そうなってくると、「ダサい」を通り越して「不潔」と言った方が良くなってくるのではないのか…。と一瞬戦慄したが、いちおう洗濯は欠かしていないので大丈夫なはずだと思い直す、ことにする。

服のみならず、掛けているメガネは何のこだわりもなく選んだしょうもないやつだし、面倒なので整髪料とかつけないし…。考えれば考えるほど最近のぼくは、「おしゃれ」から全力で遠ざかりつつある。

そんなダサくてしょうがないぼくだが、何とはなしに先日、原宿という恐らくは「おしゃれな人達の街」に行ってきた。いわゆる「おしゃれな文化」との邂逅を期待していたのだが、立ち並ぶ服のお店とかカフェや雑貨屋を眺めていてもやはり、楽しくもなんともなかった。なのでいつも通りに、ダサい人間なりに気になった原宿のもろもろを紹介していくことにする。

ぼくの家からだと、原宿に行くには渋谷で降りてそこから徒歩ということになる。
しかしたまたま前日に(ぼくにとっては)激しい運動をする機会があり、全身筋肉痛で階段の登り降りもままならない程だったので、山手線に乗って原宿まで行った。

ダサい上に体力がないとは、本当にどうしようもない。ダサいから体力がないのか、体力がないからダサいのか。よくわからないが、両者の間には何らかの相関関係があるような気がしてならない。小学校から高校までずっと、かっこいいやつは体育ができた。体育ができてかっこよくはない奴もいたが、かっこいいやつは例外なく体育ができた。

そんなしょうもないことを考えながら、山手線を降りて神宮前の交差点の方へ歩きはじめる。途中目に入った、工事現場に掛かっていた広告がこちらです。

 

「ゴミを分別できないエリートより
ゴミを分別できるプータローに明るい未来を感じます。」

ゴミを分別できないのは問題だが、さすがにプータローは駄目だろう、ゴミを分別できるにせよ。

母「あんたっ!いいかげんに職探しのひとつもしたらどうなの!」
息子(26歳ニート)「いいんだよ母さん…なんたってオレは、ゴミを分別できるんだから!」

これはちょっと無い。明るい未来は感じられない。この広告、せめてプータローじゃなく「派遣社員」くらいにしといたほうがいいと思います。

神宮前の無印良品の脇に階段があるのだが、そこで気になる落書きを発見した。


yuck!yuck!yuck!yuck!yuck!yuck!
どんな意図でこんな落書きをしたんだか、さっぱりわからない。yuckって何だろう。こんな英単語、無いよなあ。

似たような綴りにfuckがある。fuck!fuck!fuck!fuck!fuck!…これなら、やんちゃな方々が落書きをする英単語としては適切である。スペルも簡単で、彼ら程度の英語力でも理解できるだろう。

しかしyuck!は、わからない。ユック。この落書きを書いた人物のあだ名だろうか?ユック!ユック!ユック!僕がユックだよ!とたんに可愛らしい落書きに思えてくる。

…ここまで書いて、一応確認しておこうと思い英和を引いてみた。
そしたら何と、yuckは正しく英単語で「ゲェー(ひどい不快を表す)」とのこと。
ものすごい敗北感だ。

しばらく枕を濡らす夜が続きそうだが、気丈に次の一枚を。竹下通りにあった占いの看板です。


「はだかの自分を知って」
はだかの自分かあ。風呂場の鏡で見りゃいいんじゃないだろうか。

しかし、占い館で教えてくれるはだかの自分ってなんなんだろう。占いというのは大体、手相にしても生命判断にしても、客が占い師に自分の情報をあたえ、その解釈をもとめるという形で行われる。

ということはこの占い館、はだかの自分を占い師のお姉さんが解釈してくれるのだから、まず客が「はだかの自分」を占い師のお姉さんに見せなくてはいけないのでは?

…そう考えると、純情なぼくは思わずドキドキしてしまう。占い師のお姉さんが「はだかの僕」を!!妄想はひろがるばかりだ。なるべく薄着をして行くべきだろうか?分厚いダウンジャケットとか着込んで行ったらやっぱり怒られるんだろうか?ダウンジャケットなんて持ってないから安心だ!

「占い師が若いお姉さんではない」という可能性については触れません。


同じく竹下通りの店舗の外壁にあった、どうつっこんだら良いのかわからない看板、というかこれは看板なのだろうか。メッセージボードというべきか。誰からの誰に対するメッセージなのかわからない。横に読んだら下ネタになってないかな、と思ったが残念ながらそんな心憎い仕掛けはない。

そんなものを眺めつつ、竹下通りを脇の方にそれていくとすぐに、人で溢れる雑踏から雰囲気が一転、こんなところに出た。


いきなり神社である。少し入ってみるとここは、かの東郷平八郎を祀る東郷神社であるということがわかった。浅学なぼくは原宿にこんなものがあるなんてつゆ知らず、なかなかに驚きであった。

せっかくだからとこの東郷神社にも参拝してきたので、それについては次回で記すことにします。