ライター:としゆき
生まれは高松で育ちは名古屋、という東京には何ら関係ない人生を歩んできたが、最近上京したのでなんとなく「いまどきの東京」でも紹介することにする。
東京にはあまり詳しくないです。
当コラムはいまどきの京都(Travel@nifty)をはげしくリスペクトしています

第4回 いまどきのTOKYO湯島天神


1月も半ば、どうやら今は世間一般で「受験シーズン」と呼ばれる時期にさしかかっているらしい。

ぼくは今大学生をやっているわけで、いちおう大学受験というものを経験している。そんなにいい思い出はないのだが、適当な大学に進学して一年が経とうとする今となっては、受験なんてとうの昔のことに思えてしまって(まだ一年しか経っていないのに)、いまさらなんの興味も持てない。

だが世の中には未だ大学受験が存在していて、今年もセンター試験が行われる。受験生は思惑もさまざまに試験に臨み、本番までの時間をそれぞれのやり方で過ごしている。物好きなやつは神社なんかに出かけたりして、神様に力添えをお願いしたりするんだろう。

そんな受験生たちの姿を野次馬根性で見物してみるのも悪くないんじゃないかと思い、合格祈願で有名な湯島天神に行ってきました。

千代田線湯島駅を降りてすぐのところに、湯島天神はあった。駅周辺に「珍萬」というあんまりなネーミングの中華料理店があったのだが、写真を撮り忘れてしまったし今思えば撮るほどのものでもなかった気がする。ちんまん。はい、今回はちんまんでなく湯島天神がテーマです。


正しくは湯島天満宮というそうな。見たところ、やはり受験生や子どもが受験生の親とおぼしき人々が主な参拝客であるようだ。石段を上がって境内に入ると、そこは想像していたものよりずっとちんまりしたもので少々拍子抜けしてしまった。ぼくは受験の願掛け=湯島天神だと思っていてさぞかし立派な神社なんだろうなと勝手に決め込んでいたのだ。しかしよく考えたら菅原道真を祀る神社の元締めは九州の太宰府にあるわけで、わざわざ東京にでっかい神社をこさえておく必要なんかあるはずないのだ。ぼくの思いこみは、湯島天神が東京にあるという理由でテレビに映りやすい、ということによるのだろう。



境内は、こんな感じでした。この写真には写っていないが、補修かなにかの工事を行っているようで若干ありがたみが薄れて感じられる。神社はでんと構えているからかっこいいわけで、ビニールシートを被っていたり作業服のあんちゃんがドリルをガガガとやっているのはやっぱり微妙だ。しかし梅の木が数多く植えてあり、梅の季節はさぞかし綺麗なのだろうなと思わせる。ここに冬来る方がアホなんじゃないでしょうか、受験生の皆様。

しかし、本当に狭い神社で境内をまわろうと思ったらすぐに回れてしまったのでやることが無くなってしまった。ということで、神社参拝には欠かせない絵馬の盗撮です。まずは変わりダネから。


ここはいちおう合格祈願のメッカなわけで、そんなところでこんな絵馬を目にしてしまったものだからビックリである。ぼくはSNSのたぐいを使ったことがないのだが、マイミクってのはたぶんSNS最大手「ミクシィ」の中での「お友達リスト」みたいなものだろう。そんなバーチャルな繋がりの人々の幸せをも、500円の絵馬を購入してまで祈るとは。しかもここは合格祈願のメッカだ。なんだかよくわからないが、少なくともこの人がかなり博愛に満ちた人物であることは確かである。次は、場所をもっと考えた方がいいと思います。道真公も困っていることだろう、大学合格とかなら長年培ったノウハウがあるが、果たして彼に「マイミク」が理解出来るだろうか?



こちらの絵馬は、何かとてつもなくスゴイような気がする。いかにも合格祈願!な絵馬が並ぶなか、ロシア国立ノヴォシビルスクバレエ学校。この人はすごい、どこか遠くを見ている。他の絵馬を見ていても「ふうん」としか思えないが、この人はなんだか応援したくなってくる。がんばれ!Kさん!道真公のみならず、「お米は生きている」のみんなも応援していますぞ!!
…ぼくらに応援してもらってもなんにもうれしくないな、きっと。

あんまり多くの絵馬を盗撮するのもバチがあたりそうなのでそろそろラストに。最後だから、まさに合格祈願!な絵馬を。



東京大学文科一類。来た、来たよ。
滑り止め、にしては早慶の法と相当ハイレベルなのが癪にさわるが、とにかく滑り止めの大学もきちんと明記しリスクを分散させておきながら、第一志望の東大文一の左には★をつけて、道真公が「この中ならどこでもいいんだァ」と勘違いしてしまうのを防ぐ計算高さ。東大を受けるだけあって頭が切れる。そして、よく見たら名前の横に「開成」とある。なるほどぉ…。
まあ、東大法でも出て国家中枢を握るといいよ。

さて、いくつか絵馬の盗撮画像を紹介してきたが、これは悪意のもとに行っているのではなく、ぼくはあくまで彼らの願いが成就することを祈っているのだということを強調しておく。
ということでぼくも、絵馬に寄せられた願いを叶えてやってくださいよと道真公に、境内で売られていた甘酒片手にお願いしてみることにした。まだつぼみさえ見ることのできない枝だらけの梅林に乾杯。



…うぇー!あっまー!!ぼくは甘酒を飲んだことがなかったのだが、なんだこの気持ち悪い甘さは。とにかく甘ったるくてしかもその甘さが胸くそわるい甘さなのである。甘酒がこんなにまずいものだとは知らなかった。いや湯島天神の甘酒がとりわけまずいのではなく、甘酒というもの自体がぼくの口に合わなかっただけなのですが。受験生のみんな、受かるといいね。

絵馬ウォッチングも梅見も甘酒も堪能したので、そろそろ湯島天神を後にすることに。



鳥居のあたりに「迎春」の文字。「迎」の字をカタカナに変えたい衝動に駆られました。ゲイ春。


●おまけ●




電柱に、怪しいこと極まりない大学の広告を発見しました。よくわかりませんけど、受験を終えても行くところがない場合にはここなんかいいんじゃないでしょうか。