ライター:なかいち
世の中には2種類の人間がいる。それは、すぐ人を2種類に分けたがる人と、それを聞いて「人は2種類なんかに分けられるわけない」という人だ。こんな風に、勝手気ままにいろいろな角度から、人々を分類してしまおう というはなし。 ちなみに僕は、後者の立場です。
第49回 出会った出来事

4月14日は、
日本では、オレンジデーといい 恋人の日で、
韓国では、ブラックデーといい 恋人のいない人の日
なのだそうです。

オレンジデーなんかよりも、ブラックデーが日本でも普及することを切に願います。



ところで、暖かくなると、自転車で出歩きやすくなってきます。

自転車で、適当に徘徊していると、面白いシチュエーションの人々に出会うことがある。


例えば、

ちょっと大きめのバック(キャスター付のかばん)を持った女性。
歩道の真ん中で立ち尽くす少女。
バックを転がしながら、少女を背に歩く女性。
女性の背中を見つめる少女。
前を見すえ、黙々と歩き続ける女性。
女性がだんだんとはなれていっても、やはり、微動だにしない少女。
そして、その横を通り過ぎる僕。


この一連のシチュエーションを、僕なりに解釈してみると、


「わたし、もうあなたとは やっていけない。この家を出て行くわ。」

と言って、荷物をまとめ、出て行く母親。

「・・・・・。」

無言の父親。

「お、おかあさん!」

母親を呼び止めに 部屋を飛び出す子供。

家の外で母親に追いつく少女。

「おかあさん!」

「ごめんね、徹子。お母さんの勝手で。お父さんと二人で元気にやっていくんだよ。」

少女の頭をなでる母親。

「それじゃあね。」

といって立ち去る母親。

その場で立ち尽くし、母親の後ろ姿を見つめつづける少女。

そして、その横を通り過ぎる僕。


〈妄想おわり〉


とでもいうような感じか。
しかし、あの場面は、まさに テレビドラマで 子供を置いて出てゆくときのシチュエーションだった。
こんな、暖かな春の日の昼下がりに、なんという不遇な子供だろう、
それに比べ、僕は、こんなところで自転車でぶらついていていいのだろうか、と反省したのでした。(もちろん、本当に不遇な子供かは知るよしもないのだけれど)



といいつつ、後日 懲りずに、自転車で徘徊しているときのこと。


ふと、小さな公園の横を通ると、
その公園の中で、大学生ぐらいのカップルらしき男女が、サッカーボール大のゴムボールで和気あいあい遊んでいた。

その和気あいあいさというのが、まるで、カラオケの 歌詞の後ろに流れる映像(それも、青春ソングの)にありそうな感じだった。

その いかにも安っぽい感じが、なんともほほえましかった。



まあ、毎日が ブラックデーの僕には関係のないことですが。


◇              ◇


ちなみに、もしや、と思って調べてみると、案の定 5月14日にも記念日らしきものがあるらしく、
韓国では、5月14日は イエローデーといい、

“ブラックデーが過ぎても恋人ができなかった男性は、この日に黄色い服を着てカレーライスを食べないと恋人ができないとされている”

とのこと。

男性限定なんですね。


また、一方でその日、恋人同士はバラの花束を贈るローズデーなのだそうです。

まあ、時期的に母の日のカーネーションとかぶるので、ローズデーは日本で普及しないに違いないけれど。

でも 普及しないのは、似たような恋人の日が年にたくさんあるからなのかもしれない。
というわけで、恋人と別れる記念日とかが、年に一日ぐらいあってもいいと思う。
例えば、バラを贈ってみて、渡すときにとげが刺さって、

「どうして、こんなものをよこしたのよ!あんたなんかキライ!!」

などとなって別れる、ローズデーとかをつくればいいと思う。
5月14日に。