ライター:なかいち
世の中には2種類の人間がいる。それは、すぐ人を2種類に分けたがる人と、それを聞いて「人は2種類なんかに分けられるわけない」という人だ。こんな風に、勝手気ままにいろいろな角度から、人々を分類してしまおう というはなし。 ちなみに僕は、後者の立場です。

第1回 ある音楽家のはなし

 

世の中には2種類の人間がいる。それは、天才と凡人だ。

天才といって浮かぶ人は、多くはアインシュタインかモーツァルトではないかと思う。2005年ならば、アインシュタインを取り上げても良かったが(特殊相対性理論発表100周年)、2006年といえば、やはりモーツァルト(生誕250周年)だろう。
いわば、モーツァルトは天才とよばれることが多い。実際、たぐいまれなる才能を発揮して、現代でも多くの人の耳になじんでいる名曲の数々を残している。

さらには、モーツァルトの曲には、一時期流行った、モーツァルト効果なるものまである。モーツァルトの曲を聴くだけで、集中力がアップしたり様々な効果があるそうな。しかし、天才モーツァルトには、もう一つの一面がある。例えば、『おれの尻をなめろ』という題の曲を作曲している。彼はこのセリフが気に入っていたようで、他の曲の歌詞にも多用していたようだ。その他にも、「ベッドに糞をして」などという歌詞が含まれた曲などもある。モーツァルトがこんなにも下品だったとは…。

ここで疑問がわいた。このような下品な曲にもモーツァルト効果があるのだろうか。凡人の私が普通に考えると、集中力がアップするどころか、逆に集中力が切れてしまうような気がするのだが…。
ところで、先日、モーツァルトを特集した番組を見る機会があった。そこでは、このような、モーツァルトの変わった嗜好や下品な曲についていろいろと紹介していたのだが、出演しているゲストの、それについてのコメントには驚いた。

「やはりモーツァルトは、今までにない音楽をつくった点ですばらしいと思います。」え!? 称賛されている? 実際よく考えてみてほしい。例えば、この曲を作曲したのがモーツァルトでなくただの凡人だとしたらどうだろう。単に「何この人、キモイ」と、ひかれて終わっていたことだろう。少なくとも「すばらしい」とは決して言われないだろう。

このゲストのコメントを聞いて、やはり、天才はすごいなぁと思ったものでした。